不完全

古いものを扱っている業界だからこそ、完全なものを求めるのが、人間の性。

でも完璧なものを追求しすぎると、不完全さに眼をとられてしまう。

この年齢になってくると、不完全なものにこそ深みがあり そしてその歴史を感じるようになってきた。

時々コレクターさんの執拗な質問に、

「アンテイークは不完全さを許さないと、腑に落ちないよ。」(You have to forgive the imperfections.)

と物を譲るのが嫌になる時がしばしば。

人間だって一緒、不完全なところばかり見ていたら、その美しさを見失ってしまう。


今回、ほんの3時間しかなかった一人時間の日本旅。奈良町で縁があった日本の古い食器たち。日本の骨董には全く知識がない私、でも毎日の食卓で使いたい。持ち帰りたい美しいものばかり、でもさすがにアメリカまで沢山は持って帰ってこれませんね。

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温度が上がってきたポートランド、ワインのつまみはローストしたトマトとチーズ。
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そして、息子にやっぱり懇願されたカツカレー。「おばあちゃんのトンカツの方が美味しい」との辛辣な意見ですが。


長いこの仕事、不完全さを受け入れるようになったら、価値云々は抜きに、美しいと思う初心に引き戻りました。
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