ありがとう。


マンションの下に24時間のスーパーマーケットがある東京の生活。

しばしば食材を買いに行くのだから、もちろんレジの方とも顔見知りになってくる。

「あれとこれ」や「201番」

客は「ください、お願いします」が言えないぶっきらぼうな人ばかり。

レジの人だって不愛想な人も多い。

だからこそ一人、常時笑顔で無礼な客も物応じなく丁寧に対応し、動きを止めない女性の姿が目に留まる。

ふと気がつくと、季節柄のお話をするように。

遠方から通勤していらっしゃる彼女、ご年齢も定年を超えていらっしゃるであろう。

「いいえ、毎日家を定刻に出て、仕事をするのが健康に一番です。」

くしゃくしゃにした笑顔で答える彼女。

そして先日。

「あらー!当たった!!当たった!私のレジにキレくれて嬉しい!!当たりましたよ!!」

なんのことか分からない私。

「コーヒーメーカーが当たりましたよ〜!よかったあ。ああ嬉しい!」

自分が当たったみたいに喜んでいる。

押しつぶされるような大都会、彼女の存在にありがとうって言いたくなる。


やっと終わったワインの試験。結果は1ヶ月後だけれど、少し知識がついた時が一番怖い、お買い物。

IMG_8874.jpg
エネルギー源は毎日のようにウロウロしては一人ランチ。日本のランチは質が高くて非常に安い。ついでにどこでもワイン通がいるから、話し込むことばかり。

IMG_8860.jpg
墨絵は今月は落第。この年齢になると、全く何も知らないところから始めることが少なくなる。このなんとも言えない緊張感とそれから恥ずかしさ、謙虚にさせてくれます。
IMG_8104.jpg
そして息子、日本語のyoutubeを見ながら「この漢字?なあに」の連発。でも寿司酢も一から、お刺身も自分で選んで買ってきたお寿司。これがなんと、酢加減もよく、びっくりするほど美味しかった。

人間の数が多くなればなるほど、混乱が増えるのは人間の持ってる性が要因。でも輝けるのは本人次第。





スポンサーサイト

母国語

25年も、日本語を使う機会が全くない世界で生きてきたのに。

ほろほろと落ちて行く、そして25年も使わなかった言葉がよみがってくる。

母国語とは、幼児が脳発達同時に染み込んだ言葉だから。

25年分の外国語が、たったの6ヶ月で塗り替えられました。

思春期に近ずいてきた息子、辛辣なこと言います。

"Mom, you should work on B and V" (BとVの発音、練習した方がいいよ、お母さん)

「そうだねえ、、、その音は日本語にないからね、、」

反応が日本語になったのも最近です。

IMG_7816_convert_20180331224136.jpg
その息子、お母さんへのお土産。そろそろ酒飲みの意味を理解しているのでしょう。

IMG_7597.jpg
京都はパリと同じことを感じるのは私が皮肉屋だからだろうか。どんな深い素晴らしい文化でも排他的な人間との接触は、その文化の深さを無にしてしまう。分かち合えることが、持っているもを無にしてしまうとでも思っているのだろうか。
歴史と文化、人間が作り出した文化と歴史、乗っかるのもよし、乗っからずに芸術品として鑑賞するのもよし。私は後者です。
IMG_8415_convert_20180331224033.jpg
読みかけの本をベットの横にしおりを置いてくださるこの繊細さ。この繊細さが私の一番深いところを包んでくれる。


恐ろし母国語です。


コミュニケーション

飲み込まれてしまいそうな大都市の東京。

けれどこの大都会、頼りきれない心許なさが、不安を個々の人々の心に持ち込むのだろう。

どこもかしこも物理的に狭く人の多い空間が、人間を狭い世界観へと追い込めるのだ。

だってそれでしか、小さな自分が生きている価値を見けられないではないか。

日本の小説や文化、そして社会が、内向的にならざる追えない理由がここにあるのだろう。

ふとそんなこと思いながら、New Yorkも同じ狭い空間で人々がぶつかり合いながら生きている大都会なのに、内に向かうどころか、自分がはち切れそうなエネルギーをもらえる。

一つだけ確信できるのは、日本は他人同士がコミュニケーションをとる技術を持ち合わせていないこと。

エネルギーの発信とは、コミュニケーションから始まる。

そして他人を思うことを表現することから、エネルギーはもらえるのに。

だってNew Yorkでは常時、誰かと話をしているから。

誰にでも話しかけたり、挨拶をして嫌な顔をされる私です。 ほとんど異常者扱いですね。


日本の桜、何十年ぶりでしょう。美しさに儚さ、日本人が桜を人の一生と重ねる、この思想感が素晴らしい。
IMG_8268.jpg
増上寺の篠田桃紅さんの墨絵は天晴れ。
IMG_8020_convert_20180331224154.jpg
日本にいる間に、少しでも、、、と始めた墨絵。物事を極めている道はどれも全て隠れた努力の上に成り立っていると、わかっているけど、難しい。でもその世界をのぞいて見たい。
IMG_8417_convert_20180331224048.jpg
春休みは息子とシンガポールへ。独立国として短時間に成功したこの小さな国は、効率的に稼働する術を得ているようです。世界各国様々な国を見てきました、安全を保証するのがいかに困難な課題であるかと、、、ここをクリアできる国は今世界でほんの一握り。

スイスやドイツの空港が一番だと思っていたけれど、シンガポールの方が一段も上。ラウンジもトップクラス、けれどそのラウンジだっていらないほど、生花が植えられ、清潔かつ整然と莫大な人数の観光客を扱う空港の効率さに驚くばかりでした。

ブログをサボると、どこから初めていいのかきっかけが掴めませんでした。思うこと多々あり、言えないこと多しの日本ですが、言語化表現を避けると、時間がそのまま流れていってしまいます。

大変失礼いたしました。どうぞまたお付き合いいただければ幸いです。

発言権

お互いわかっているのである。

私のお願いしていることが真っ当であること。

相手だって組織上の立場があるのだろう。

日本と言う先進国では、発言権があるような錯覚を持つけれど、言えるだけの垂れ流し。

だから考慮された意見も、攻撃的で短絡的な言動も同じように見なされる。

発言が軽視されることは、個々の人間にとってその尊厳を奪われることなのに。

この切なさが私の根源を突くのは、日本慣れしていない故だろうか。

IMG_5721_convert_20180124214253.jpg
住みやすい日本。考えることをやめれば、発言を諦めたらとの条件つきだけれど。
IMG_7130_convert_20180124214325.jpg
感情を抑制し日々の精進の上で発せられる日本の美は、世界一。
IMG_6719_convert_20180124214346.jpg
おそばせながら、お寿司屋さんにご考慮いただいた素晴らしいおせち。この日本の繋がり、どうして社会に反映できないのだろう。

安全で清潔で、問いを持たなければ最高の日本。でも人間、問いを持たずに生きていけますか。

少し考え直して生活しなければいけませんね。

Vision


混んでいるから食べない、コーヒーもいらないなんて言っていると東京では食いはぐれる。

体感距離が近いと食べたような気もしないから、なんとか探し出した銀座のど真ん中の京料理。

テーブルは2立つ向こうに女性の2人だけ。

本を抱えてスケジュール帳を開けながら、聞こえてくる女性の会話がなんとも暖かくて微笑ましい。

耳を立てるのは失礼だけれど、戦後のお話やら今年の豊作だったお野菜、小学校5年生の時の思い出話、そしてこれから煮つける大豆。

コロコロと笑うお二人。

食事を終えて立ち上がると、ふとお二人が視線に入った。

櫛も入れていないだろう無造作にまとめらた髪に大きな毛玉がついたセーター、飾り気のない装い。

なんと驚くことに、お二人白ワインのボトルを開けていらっしゃいました。

この瞬間、私、将来のvisionが見えました。

出で立ちも、体裁もなく笑顔でお酒が飲めるお二人。

目標です。



ブログを立てる時間と心の余裕がなく、もう3ヶ月。兎に角毎日ギュウギュウです。秋には何十年ぶりの新鮮な銀杏を。
IMG_6095_convert_20171231111346.jpg
骨董品も今のうちにと毎週時間を見つけては集めております。
IMG_5813_convert_20171231111333.jpg
お気に入りのレストランは数知れず。その一つ饂飩くろさわ
IMG_6622_convert_20171231111438.jpg
12月はアメリカに帰国。クリスマスは雪に降られたポートランド。でも懐かしい友人と会えたのが一番の宝。
IMG_6577_convert_20171231111749.jpg
一番好きなコーヒーショップCoavaも相変わらず。

IMG_6701_convert_20171231122549.jpg

そして大晦日、何十年ぶりの日本の年始年末でしょう。景色が豹変する東京に驚愕しながらも、少しでも日本をと玄関前に。日本へ来て新しく知り合って友人家族が4家族、本日我が家にパーティーに参ります。みなさん世界各国からの駐在ですが、なんて素晴らしい人たちに出会えたのでしょう。こんな短い期間に濃い素晴らしい友人ができるとは想像もしておりませんでした。

走ってつまずいて、起き上がっての一年でした。大泣きもしましたし大笑いもしました。新しい国で、やっと足がついた感がいたします。

中途半端な更新で大変失礼いたしました。応援の声をかけてくださった方、本当に本当にありがとうございます。

皆様どうぞ良いお年をお迎えください。